着物の種類
色無地
色無地
無地染めのきもの。紋を付けて慶忌両用の準礼装に。
色無地は、多彩な模様染めとは違い、用途によって着分ける事ができる利用範囲の広い一色染めのきものです。
色無地の格式
人生の節目となる大切な時期にまとわれてきたのが無地染めの着物(色無地)です。たとえば花嫁の白無垢、還暦の紅衣装、喪服の黒無地、また、かつての女学生の卒業式には五つ紋黒無地か色無地に袴が式服でした。 現代でも卒入学式、七五三などに付き添う母親には一つ紋の色無地が便利ですし、茶席でも一つ紋の色無地を着ることが多く、茶人にとっても色無地は欠かせないきものです。
現代でも卒入学式、七五三などに付き添う母親には一つ紋の色無地が便利ですし、茶席でも一つ紋の色無地を着ることが多く、茶人にとっても色無地は欠かせないきものです。
生地、地紋、地色が色無地の基本要素
色無地には、一越縮緬や古代縮緬、紬のように地紋がないものと、綸子や紋意匠のように地紋があるものが使われます。地紋がある場合は、慶弔両用として、流 水、雲、波や有職模様のものを用い、慶事用には吉祥文様の地紋を選びます。 当然の事ですが、明るく華やかな色は慶事に、両用にする場合は紫、藍、鼠系などの色を選びましょう。
色無地には紋の数と技法がことに大切
色無地に五つ紋を付けると非常に改まった式服になり、三つ紋をつけると無紋の訪問着より各が上の準礼装になります。一つ紋の色無地は一つ紋付きの訪問着より略式になりますが、色無地には訪問着とはまた違った控えめな品格があります。
さらに、色無地は紋のお洒落が映える着物です。染め抜き紋や略式の縫い紋で家紋を表現するのが一般的ですが、友禅染や華やかな刺繍も洒落紋を置くと、ことの他映えて、品格と華やかさを備えたお洒落が楽しめます。